住宅ローン借り換え時の諸費用とは?組み込むメリット、デメリットについても解説

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

住宅ローン

「住宅ローンを借り換える際の諸費用って何?」
「諸費用は現金で支払わないといけないの?」
「諸費用って住宅ローンに組み込めれるの?」

こんな悩みを解決できる記事を用意しました。
この記事でご紹介する「諸費用の内訳」を読んで頂ければ、初心者でも簡単に理解できますよ。
私のお客様の多くの方は諸費用を住宅ローンへ組み込んで借り換えをされています。
記事前半では諸費用の内訳について、後半では住宅ローンに諸費用を組み込むメリット、デメリットや借入別の諸費用シュミレーションを解説するので、じっくり読み込んでくださいね。

【この記事の結論はこちら】
〈住宅ローン借換え時の諸費用は大きく8点〉
①保証料
②事務手数料
③印紙税
④経過利息
⑤繰上返済手数料
⑥抵当権抹消費用
⑦抵当権設定費用
⑧司法書士報酬
〈住宅ローン借換え時に諸費用を組み込むメリット、デメリット〉
メリット
・自己資金を出す必要がない
・ライフプランが立てやすい
デメリット
・借換えのメリットがなくなる可能性がある
・借入額、毎月返済額が増えてしまう

モゲチェック 住宅ローン 借り換え 借り入れ 金利

諸費用の内訳について

住宅ローン借換え時に発生する諸費用に関しては大きく下記8点になります。
銀行任せでなく、何にいくら費用がかかるのか理解出来れば、金利選択や支払い方法も変わってくると思います。
しっかり確認、理解するようにしましょう。

【住宅ローン借換え時に発生する諸費用】
①保証料
②事務手数料
③印紙税
④経過利息
⑤繰上返済手数料
⑥抵当権抹消費用
⑦抵当権設定費用
⑧司法書士報酬

保証料

保証料とは万が一返済が困難な時などに返済の肩代わりをしてくれる費用です。
いわゆる保証人(保証会社)へ支払う費用になります。

返済方法は契約時に一括払いする「外枠方式」と、金利上乗せする「内枠方式」があります。
外枠方式では、借入金額や借入期間で費用が変動します。
内枠方式では、借入金利に+0.2%程度上乗せする場合が一般的です。

保証料がいくらになるかは借り換えを検討している金融機関へ確認するようにしましょう。
都市銀行や地方銀行は保証料を取っておりますが、ネット銀行では不要にしているケースも多数あるようです。
また既存借入内容が保証料を一括で支払っている場合(外枠方式)、繰り上げ返済を行うと保証料の一部が返金されます。
これは後述する事務手数料の場合だと返ってこないため、早めの一括返済を計画している方は注意するようにしましょう。

事務手数料

事務手数料とは、住宅ローン融資手続きによる事務処理手数料のことをいいます。

支払い方法が下記2種類になっており、
定額型:借入金額に関わらず、一律で決まっている
定率型:借入金額に一定の利率をかける

【定額型・定率型】
〈費用目安〉
定額型:55,000円(目安5万円前後)
定率型:借入金額×2.2%(目安2%前後)
〈借入金額3,000万円の場合の事務手数料〉
定額型:55,000円
定率型:660,000円
*それぞれの費用は地方銀行での費用を記載しています。

また事務手数料は繰上返済等で返済が早まっても返ってくるお金ではないことも注意しておきましょう。

印紙税

印紙税は住宅ローンの申込みを行う際の「金銭消費貸借契約(金消契約)」にて必要な税金になります。

印紙税は借入金額によって異なり、下記金額になります。

借入金額印紙税額
100万円超〜500万円以下2,000円
500万円超〜1000万円以下1万円
1000万円超〜5000万円以下2万円
5000万円超〜1億円以下6万円
1億円超〜5億円以下10万円

最近では印紙税が不要の電子契約(インターネット上やタブレットでの手続き)による手続きも増えております。 印紙税より安いですが、電子契約の場合でもサービス利用手数料がかかる場合がありますので、事前に金融機関に確認しておきましょう。

経過利息

経過利息とは毎月返済日から繰上げ返済日までの期間の利息のことです。
既存借入先へ一括返済を行う際は端数まできっちり支払う必要があります。

既存支払い日が毎月27日の場合
・一括返済日(融資実行日):4日で設定
27日〜翌月4日までの日数が経過利息として計算されます。

繰上返済手数料

繰上返済手数料とは、既存借入先の金融機関へ支払う手数料のことをいいます。

手数料は各金融機関によって金額が異なります。また、同じ金融機関でも住宅ローンの種類(変動金利や固定金利等)によっても異なるため、支払う手数料が心配な方は既存借入先の金融機関HPから調べてみるなどチェックしておきましょう。

抵当権抹消費用

抵当権抹消費用とは、既存借入をしている金融機関の抵当権を抹消する費用になります。

そもそも抵当権とは、住宅ローンを借入する金融機関が土地と建物に設定する権利のことをいいます。 住宅ローンの返済が出来なくなった際に、抵当権を設定している金融機関が差し押さえをするためです。

抵当権抹消費用は、抹消登記を行う際の登録免許税のことで、不動産1個につき1,000円になります。 戸建て住宅の場合は土地建物で2,000円発生します。

抵当権設定費用

抵当権設定費用は、住宅ローンを組む担保として借入する不動産へ抵当権を設定する費用になります。

抵当権設定費用は、登記を行う際の登録免許税のことで、借入金額×0.4%が発生します。
仮に3,000万円の住宅ローンを借入する場合は12万円が登録免許税となります。

※登録免許税が2024年3月31日まで、0.4%が0.1%になる軽減措置がありますが、借り換えに関しては対象外のため注意しましょう。

司法書士報酬

「抵当権抹消」、「抵当権設定」左記手続きの依頼先が司法書士であり、司法書士報酬を支払う必要があります。

費用に関しては借入金額や依頼する司法書士ごとに異なりますが、10万円前後が目安になります。

諸費用を住宅ローンに組み込むメリット、デメリットについて

ここまで諸費用としてどのような費用がかかるのか説明しました。
次は諸費用を住宅ローンに組み込むメリットとデメリットについて説明してきます。
メリット、デメリットそれぞれ2点ありますので、借換えを検討している方は参考にしてみて下さい。

【メリット】
・自己資金を出す必要がない
・ライフプランを立てやすい
【デメリット】
・借換えのメリットがなくなる可能性がある
・借入額、毎月返済額が増えてしまう

モゲチェック 住宅ローン 借り換え 借り入れ 金利

メリット①自己資金を出す必要がない

諸費用を組み込むメリットの一つは自己資金を出す必要がないという点です。

「5年後に借換えをしよう」や「10年後借り換えをしよう」と事前に考えている方は少ないと思います。
つまり借換えを行う上で総返済額や毎月の支払額は下がりますが、諸費用に関しては急な現金が必要になってしまいます。

【既存借入条件】
住宅ローン残高3,000万円
残返済期間25年
借入金利1%
毎月支払額113,061円
【保証料型の場合】
保証料582,924円
事務手数料55,000円
印紙税20,000円
経過利息3,287円
繰上返済手数料55,000円
抵当権抹消費用2,000円
抵当権設定費用150,000円
司法書士報酬100,000円
合計968,211円
【諸費用を組み込んで借換え】
借換金額3,100万円
借入期間25年
金利0.575%
毎月返済額110,963円

上記試算だと、諸費用として968,211円を借入に組み込んでも毎月返済額が2,100円程度減ることになります。 この費用が住宅ローンに組み込める点は最大のメリットではないかと思います。

メリット②ライフプランが立てやすい

諸費用を組み込むメリットのもう一つはライフプランが立てやすい点です。

諸費用を現金で支払うことになるとライフプランに影響を与えてしまう状況もあると思います。
車の買い替えや旅行計画などの家族行事など…

このような場合でも住宅ローンに組み込むことが出来れば安心ですね。

デメリット①借換えのメリットがなくなる可能性がある

諸費用を住宅ローンに組み込むと、場合によっては借換えのメリットがなくなる可能性があります。

住宅ローンに組み込むと諸費用自体にも金利が発生してしまい、総返済額が借換えをする前よりも増えてしまう可能性があります。

【既存借入条件】
住宅ローン残高3,000万円
残返済期間25年
借入金利0.85%
毎月支払額111,036円
総返済額33,310,889円
【保証料型の場合】
保証料582,924円
事務手数料55,000円
印紙税20,000円
経過利息3,287円
繰上返済手数料55,000円
抵当権抹消費用2,000円
抵当権設定費用150,000円
司法書士報酬100,000円
合計968,211円
【諸費用を組み込んで借換え】【諸費用は現金払いで借換え】
借換金額3,100万円 3,000万円
借入期間25年 25年
金利0.575% 0.575%
毎月返済額110,963円 107,383円
総返済額33,288,902円 32,215,066円
借換え差額21,987円(負担増)127,612円(負担減)

借換えシュミレーションをする場合は、諸費用込みの金額設定でメリットがあるか計算するようにしましょう。またメリットがある場合も諸費用を借入に入れるのか、現金で支払うのかも考えるようにしましょう。

デメリット②借入額、毎月返済額が増えてしまう

諸費用を住宅ローンに組み込むということは借入額と毎月返済額が増えてしまうことになります。

また諸費用自体にも利息がかかるため、毎月返済額の負担にならないようライフプランを考えることが大切になります。

【既存借入条件】
住宅ローン残高3,000万円
残返済期間25年
借入金利1%
毎月支払金額113,061円
【借換え】【保証料型】
保証料582,924円
事務手数料55,000円
印紙税20,000円
経過利息3,287円
繰上返済手数料55,000円
抵当権抹消費用2,000円
抵当権設定費用150,000円
司法書士報酬100,000円
合計968,211円
【諸費用を組み込んで借換え】【諸費用は現金払いで借換え】
借入金額3,100万円3,000万円
借入期間25年25年
借入金利0.575%0.575%
毎月返済額110,963円107,383円

諸費用を組み込むか組み込まないか、毎月返済差額は3,580円と少額ですが、年間だと約4万円が差額になります。借換えそのもので支払い負担は減りますが、諸費用をどのように支払うかでさらにメリットが出るのかどうか差ができますので慎重に検討しましょう。

住宅ローン借換え時の手続きの流れについて

ここでは借換え手続きの流れと諸費用の発生するタイミングをご案内します。
諸費用を現金で支払う予定の方はタイミングを押さえておきましょう。
基本的には融資実行の際に各種費用は精算されることが多いです。
契約手続き(金銭消費貸借契約)時に、各支払い先の振り込み口座を記入して融資実行日に支払いされますので、事前に必要な準備はありません。

住宅ローンに組み込む場合も、現金支払いの場合も大きな流れは下記になります。

【手続きの流れ】
①借り換え先の選択
②事前審査の申し込み
③本審査の申し込み
④既存借入先へ住宅ローンの一括返済の申し出
⑤借り換え先の銀行と金銭消費貸借契約
※ここで各支払い先の振込口座、振込金額を記入します。
・既存借入先の銀行口座、振込金額(繰上返済手数料も)
・司法書士報酬が発生する場合も同様
⑥融資(借り換え)実行
※実行日に金銭消費貸借契約時に記入した口座へ記入した金額が振り込まれます。

借り換えのタイミングについてはこちらをご覧ください。
住宅ローン借り換えタイミングはいつが良い?注意点や借り換えのメリット・デメリットと合わせて解説

借入別 諸費用シュミレーション

住宅ローン借換えは、
「毎月いくら返済額が下がるか」
「どのくらい金利が下がるか」
などに目が行きがちです。もちろん返済額や金利は大事な項目です。しかし最大のポイントは借入金額と諸費用の合計額が既存借入金額に対してメリットがあるかどうかです。

ここでは諸費用に着目して見てくようにしましょう。
「保証料型」と「手数料型」それぞれで諸費用計算を行い、シュミレーションしてみました。

【シュミレーション条件】
〈保証料・手数料〉
保証料型:保証料+手数料55,000円
手数料型:保証料無+借入金額×2.2%

〈借入金額〉
5,000万円のケース
3,000万円のケース

借換え時、諸費用比較の参考にして下さい。

借入5,000万円時の諸費用

保証料型では諸費用は145万円程かかるようになります。
また手数料型では156万円程かかります。
金額差は約11万円となります
それぞれ金利が保証料型だと0,575%、手数料型だと0.455%となっています。
手数料型は繰上返済を行なっても返戻金が無い代わりに金利優遇をしている商品になっています。

【既存住宅ローン借入条件】
住宅ローン残高5,000万円
残返済期間25年
借入金利1%
毎月支払金額188,436円
【借換え】【保証料型の場合】【手数料型の場合】
保証料968,406円0円
事務手数料55,000円1,135,200円
印紙税60,000円60,000円
経過利息5,479円5,479円
繰上返済手数料55,000円55,000円
抵当権抹消費用2,000円2,000円
抵当権設定費用200,000円200,000円
司法書士報酬100,000円100,000円
合計1,445,885円1,557,679円
【諸費用を組み込んで借換え】
借入金額5,150万円5,160万円
借入期間25年25年
借入金利0.575%0.455%
毎月支払金額184,341円182,000円

借入3,000万円時の諸費用

保証料型では諸費用は97万円程かかるようになります。
また手数料型では102万円程かかります。
金額差は約5万円となります
それぞれ金利が保証料型だと0,575%、手数料型だと0.455%となっています。
手数料型は繰上返済を行なっても返戻金が無い代わりに金利優遇をしている商品になっています。

【既存住宅ローン条件】
住宅ローン借入残高3,000万円
残返済期間25年
借入金利1%
毎月支払金額113,061円
【借換え】【保証料型の場合】【手数料型の場合】
保証料582,924円0円
事務手数料55,000円682,000円
印紙税20,000円20,000円
経過利息3,287円3,287円
繰上返済手数料55,000円55,000円
抵当権抹消費用2,000円2,000円
抵当権設定費用150,000円150,000円
司法書士報酬100,000円100,000円
合計968,211円1,012,287円
【諸費用を組み込んで借換え】
借入金額3,100万円3,100万円
借入期間25年25年
借入金利0.575%0.455%
毎月支払金額110,963円109,341円

モゲチェック 住宅ローン 借り換え 借り入れ 金利

まとめ

最後にこの記事の重要な部分をまとめます。

【この記事の結論はこちら】
〈住宅ローン借換え時の諸費用は大きく8点〉
①保証料
②事務手数料
③印紙税
④経過利息
⑤繰上返済手数料
⑥抵当権抹消費用
⑦抵当権設定費用
⑧司法書士報酬
〈住宅ローン借換え時に諸費用を組み込むメリット、デメリット〉
メリット
・自己資金を出す必要がない
・ライフプランが立てやすい
デメリット
・借換えのメリットがなくなる可能性がある
・借入額、毎月返済額が増えてしまう

上記内容を踏まえて諸費用まで試算した借換えシュミレーションを行い、検討するようにしましょう。

タイトルとURLをコピーしました