住宅ローンを借入れる際、見直し後借換える際、
金利選択は今後の返済計画に大きく影響します。
借入れ、借換えの検討段階の方は勉強程度で、
借入れ前、借換え前で金利選択で迷われた方は是非再読してみて下さい。
基礎知識
固定金利は大きく2つに分かれます。
全期間固定金利型と固定金利期間選択型です。
全期間固定金利型とは言葉どおり、借入時の金利が返済開始から終了まで変わらない金利型です。
固定金利期間選択型は、借入時から一定の期間金利が固定される商品です。
それぞれの特徴、メリット・デメリットを確認しておきましょう。
全期間固定金利型
全期間固定金利型の代表的な住宅ローンは住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して取り扱う
「フラット35」です。民間金融機関が独自に、全期間固定金利の商品を提供している場合もあります。
また「フラット35」は「保証型」、「買取型」とあります。
【保証型】
金利等の決定権が金融機関にあり、自己資金を多く入れると金利引下げが大きいなど、
各金融機関で条件が様々です。
【取扱機関】2022年3月1日現在
11機関。(新規受付は下記9機関)
・日本住宅ローン
・アルヒ
・財形住宅金融
・広島銀行
・クレディセゾン
・住信SBIネット銀行
・愛媛銀行
・日本モーゲージサービス
・ファミリーライフサービス
【担保】
抵当権第1順位:住宅金融支援機構
【団体信用生命保険】
各金融機関提供の団体信用生命保険を利用
【買取型】
金利等の決定権が住宅金融支援機構にあり、各金融機関の金利が一定になることが多いです。
【取扱機関】2022年3月1日現在
320機関
【担保】
抵当権第1順位:各金融機関
【団体信用生命保険】
新機構団体信用生命保険を利用
【オプション・特約】
フラット35S、フラット35地域連携型、フラット35リノベ、フラット35維持保全型となります。
・フラット35S
長期優良住宅など、質の高い住宅の取得を金利引下げで応援する制度です。
省エネルギー性:高い水準の断熱性などを実現した住宅
バリアフリー性:高齢者の日常生活を行いやすくした住宅
耐震性:強い揺れに対しての倒壊。崩壊などしない程度の性能を確保した住宅
耐久性・可変性:長期優良住宅など耐久性を有し、長期にわたり良好な状態で使用するための措置を講じた住宅
・フラット35地域連携型
地方公共団体とともに子育て世帯の住宅取得や地域移住などの方へ金利引下げで応援する制度です。
・フラット35リノベ
中古住宅取得と性能向上リフォームをセットで行う方へ金利引下げで応援する制度です。
・フラット35維持保全型
長く安心して暮らせる住宅の取得を金利引下げで応援する制度です。
下記いずれかに該当する住宅が対象となります。
①長期優良住宅【新築住宅、中古住宅】
*長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成20年法律第87号)の規定により長期優良住宅建築等計画が認定された住宅
②予備認定マンション【新築マンションのみ】
*新築分譲段階の管理計画(長期修繕計画案・原始管理規約等)について、(公財)マンション管理センターから「予備認定」を受けたマンション
③管理計画認定マンション【中古マンションのみ】
*マンション管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号)及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律(平成14年法律第78号)に基づき、マンションの管理計画(長期修繕計画、管理規約等)について、地方公共団体から「管理計画認定」を受けたマンション
④安心R住宅【中古住宅のみ】
*耐震性があり、建物状況調査等が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる中古住宅
⑤インスペクション実施住宅(劣化事象等がないこと)【中古住宅のみ】
*既存住宅状況調査方法基準(平成29年国土交通省告示第82号)第4条に規定する既存住宅状況調査の方法に基づき調査が行われた住宅出会って、当該調査の結果、劣化事象等、著しい蟻害、著しい腐朽等著しい腐食又は構造体力上問題のある不足が見られないことが確認されたもの
⑥既存住宅売買瑕疵保険付保住宅【中古住宅のみ】
*既存住宅売買瑕疵保険が付保された住宅
固定金利期間選択型
固定金利期間選択型は、借入時から一定の期間金利が固定される商品です。
3年固定や5年固定、10年固定、20年固定などの商品があります。
一般的には固定金利期間が短いほど金利が低くなります。
固定期間中は金利や月々の返済額が変動しないメリットがある一方で、
固定期間終了後に金利の優遇幅が縮小され、金利が大きく上がるケースも多く注意が必要となります。
固定金利を選択するメリット・デメリット
【メリット】
・金利が固定されているので、返済プランが立てやすく、家計収支が安定しやすいです。
・金利変動リスクを回避できる為、市場金利が上がった場合でも返済額が変わらない点です。
【デメリット】
・変動金利より少し高めの金利設定の為、変動金利と比較すると毎月の返済額は増えてしまいます。
・市場金利が下がった場合でも返済額は変わらないことです。
・固定金利期間終了後に市場金利が上昇すると返済額が増加します。
固定金利を選択する人とは?
・見直しが面倒な方
手続きが複雑、手間という方が固定金利を選ばれるケースが多いです。
・一定金額を返済していきたい方
・精神的、金銭的な安定を求める方
毎日、毎月住宅ローン金利を気にする方や返済不安がある方は固定金利にするケースは多いです。
変動リスクが不安な方は変動金利より固定金利を好まれます。
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