住宅ローンを借入れる際、見直し後借換える際、
金利選択は今後の返済計画に大きく影響します。
借入れ、借換えの検討段階の方は勉強程度で、
借入れ前、借換え前で金利選択で迷われた方は是非再読してみて下さい。
基礎知識
変動金利の基準となる金利(基準金利)は、
一般的に金融機関が1年以内の融資を行う時の最優遇貸出金利である
「短期プライムレート」を基準として決まります。
金融機関では、短期プライムレートに1%上乗せした金利を、
変動金利の基準金利としていることが多いです。
実際借入する際の金利は、基準金利から適用金利の優遇や上乗せが行われて決まります。
この優遇や上乗せは各金融機関で異なる為、各商品・各金融機関によって借入金利が異なっています。
また変動金利とは、借入期間中に適用される金利(適用金利)が変動する金利タイプです。
一般的に借入金利の見直しは半年に1回、行われるものが多いです。
債務者救済の面より、適用金利が変動したとしても、月々の返済額は5年間変わりません。
5年後の返済額は、その時点の元金残高、金利、残り返済期間等から再計算されて決まります。
見直し後の返済額は、適用金利が大幅に上昇した場合でも直近の返済額の最大1.25倍までというルール
があります。
【短期プライムレート】
各金融機関が「無担保コール翌日物」等の市場金利を参考に独自決定しているもので、
銀行が業績の良い最優良企業に対して資金を貸し出す際の最優遇金利のうち、
1年未満の短期貸出金利のことを指します。
【1.25倍ルール】
見直し後の返済額が、直近返済額の1.25倍以上には増えないというルールです。
貸金業法や銀行法などの法律で規制されているものではなく、民間金融機関での債務者救済が目的のようです。
変動金利を選択するメリット・デメリット
【メリット】
・金利が低く設定されている
変動金利は、同一時点で比較した場合、一般的に他の金利タイプに比べて金利が低いケースが多く、
利息も少ないため、返済額を抑えることができます。
・市場金利が下がった際の恩恵を受けることができる
金利変動がなかった場合や、金利が下がった場合は、
他の金利タイプに比べて低い金利で借り続けることができ、結果的に総返済額も少なくなります。
【デメリット】
・将来金利が上がる可能性がある
金利上昇した場合には、見直し後の返済額や総返済額が増えることがあります。
その場合、当初の計画に比べ毎月の返済額の内訳が元金より利息の方が多くなることも。
・金利上昇により未払い利息が発生する可能性がある
金利が大きく上昇すると利息が返済額を上回る可能性もあります。
結果、元金が減りにくい状況になり、返済期間終了後に残債一括払いの事態も。
変動金利を選択する人とは?
・金利変動に敏感な人、慎重な人
これらの方は借入時や借換え時に変動金利を選択するケースが多いです。
常に市場金利を気にして生活している人や事細かく調べてから選択する人は、
納得して変動金利にしており、また周りにも金融に強い友人やパートナーがいることも多いです。
・借入金額が少ない人
こちらの方は変動金利へのリスクヘッジが出来る条件にある人が多いです。
借入金額が少ない人は金利上昇しても元々の借入金額が少ない為、
返済額への負担は少ないと言えます。
・繰上げ返済の計画がある人
積極的に繰上げ返済をしたいと計画する人も変動金利を選択することが多いです。
繰上げ返済期間中はなるべく低金利で借入し、元金をどんどん減らすケースです。
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